九州各県でオピニオンリーダーとして活動する方で作る「Q-MEET」と『フォーラムエネルギーを6考える』と共催。
全国各地でオピニオンリーダーとして活動しているあすかエネルギーフォーラムの会員が福岡市に集まり、九州で初めて開いたあすかのトークサロンに46名が一同に会しました。
「原子力と報道」というテーマで中村政雄氏に講演いただいた後、エネルギーをテーマに活動する仲間として活発に意見交換を行いました。
「嘘ほど面白い。」で始まった科学ジャーナリスト中村政雄先生の講演は、報道のあり方に、発信者である報道機関と受け手である我々消費者への警鐘であった。
局所を拡大し、印象付け、大局を間違って判断させる。受け手の感情に訴えるような記事が受け、異常や危険を派手に書いた方が勝ちという風潮があり、現場取材をしないで報道してしまう現状、その裏側を熱く語られた。
今回の中越沖地震では、柏崎の原子力発電所の報道ばかりが突出し、不安を煽る映像や記事ばかりが連日発信された。思えば、被災報道は過去の地震報道に比べると、大変に少なかったことに気づかされた。
被災国の日本の報道を尻目に、フランスのル・モンド紙では、正確な記事が発信された。日本への派遣員の少ないル・モンド紙が、なぜ正確な情報を報道できたのか。ル・モンド紙の記者たちは、フランス大使館の専門家に尋ね、設計どおりに停止した事実を確認し、それを記事にした。わからないことを専門家へ聞き、伝えるべきことを報道する。
この当たり前のことを、日本の報道機関が行っていない現実を知らされた。テレビのキャスターの報道の手法にも問題提起があった。映像を流した後に、ひと言「心配ですね。」というコメントを言って終えると、その「心配ですね。」だけが印象に残る一般大衆心理への影響。私自身も、著名なキャスターの感情に訴える言葉に乗っていなかっただろうか、と反省させられた。
正確な報道がなされない原因のひとつに、記者の力不足を上げられた。高学歴であっても、応用力がない、取材を行わないなど、報道の裏側にも、日本社会の弊害が反映されていることを知った。
複数の新聞を読み比べることの重要性を説かれたが、複数紙読むことの大切さはわかっていたが、比べながら読んできただろうか。報道に対して、せめて感情で判断しないようにすることを忘れてはならない。報道を心で考えるのではなく、頭考えることを伝えていかなければならない。
記事は、「世の中の進歩に貢献するか」を基準に書くと言葉が印象に残った。世の中の進歩に貢献している記事かどうか、考えながら新聞を読むと、また違ったものが見えてきそうである。
エネルギー・原子力・報道から、地域で活動するときの課題まで幅広く話し合いました。
まずは「今、私がはまっていること」を記載したボードを持って、1分以内での自己紹介。
その後「講演で印象に残ったこと」「原子力について知りたい・伝えたいこと」・「活動の課題(悩み、成果など)」についてテーブル毎に話し合いをしました。自己紹介のおかげで初対面とは思えない和やかさで意見が飛び交いました。
その結果を模造紙にまとめテーブル毎に発表しました。
「興味津々の女性集団が、とても気軽に語り合った濃密な時間。あらゆることに興味を持ち、とどまることなく何度も考えようと意見が一致。本音で素直に話せるテーマのおかげで、終始なごみやすいムードだった。」との感想が寄せられました。
主催 NPO法人あすかエネルギーフォーラム・『フォーラム・エネルギーを考える』
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